ほどほどシンプルライフ

三十路、二児の母が子育てとシンプルライフの両立について考えるブログです。モットーは「ほどほどに」。

【書評】一色さゆり『神の値段』を読みました。

「このミステリーがすごい !」2016年大賞受賞作の『神の値段』を読み終えました。著者の一色さゆりさん、私の知人の知人なのです。知人が熱心に読んでね!アピールしていたので(笑)久々にハードカバー買いました。

 

【2016年・第14回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】 神の値段

【2016年・第14回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作】 神の値段

 

 

メディアはおろか関係者の前にも一切姿を見せない現代美術家・川田無名。彼は、唯一つながりのあるギャラリー経営者の永井唯子経由で、作品を発表し続けている。ある日唯子は、無名が1959年に描いたという作品を手の内から出してくる。来歴などは完全に伏せられ、類似作が約六億円で落札されたほどの価値をもつ幻の作品だ。しかし唯子は突然、何者かに殺されてしまう。アシスタントの佐和子は、唯子を殺した犯人、無名の居場所、そして今になって作品が運びだされた理由を探るべく、動き出す。幻の作品に記された番号から無名の意図に気づき、やがて無名が徹底して姿を現さない理由を知る――。

 

以下、読んだ感想です。

 

 

ミステリーという分野は好きで、過去にもちょこちょこと読んできたのですが、こちらの作品は「犯人探し」「トリック解明」「背筋ゾクゾク」といった要素はあまりないように思いました。

ですが作品の舞台が美術界という、一般の人からするとそれ自体がミステリアスな世界。その美術界での出来事や仕組み、人間模様がとても緻密に描かれていて、だんだんと真相が見えていくところはミステリーの謎解きそのものです。

そして個人的にすごいと思ったのは、文章のみでアート作品をイメージさせてくれるところ。挿絵など一切ありませんが、作品中で扱われているアートがどんなものか、読み手の頭に浮かんできます。物語のテンポも良く、そのテンポを崩さずにかつ細かく表現できるのはすごいです。

 

ミステリー小説というと真相(たいてい犯人)が明らかになるところが面白いので、一回読み終えるともう一回読もうとはあまり思わないのですが、この作品はミステリーとしてではなく純粋に読み物として面白かったので、もう一回読んでみたいと思います。アートとマネーの関係あたり、けっこう勉強になりますし!

 

なんとなくお察しかと思いますが、「ミステリー」としてはちょっと物足りないですね。。あんまり書くとネタバレになってしまうので、これ以上は書きませんが。「だいたい予想通りだった」とだけ(^-^;

 

 

以上、簡単な書評でした。子供のころから読書感想というのは苦手でして…感想文にはあらすじばっかり書いてましたねw

感想を上手に書ける方がうらやましい!

 

 

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